2004年04月26日
ニュースリリース
(財)エンジニアリング振興協会・出光興産(株)向けに 水素ステーション設備一式を納入
三菱化工機株式会社(社長:波多野 怜)は、このたび(財)エンジニアリング振興協会・出光興産(株)が神奈川県秦野市に建設した秦野水素ステーション向けに、水素ステーション設備一式を納入いたしました。
本水素ステーションの建設は、経済産業省の固体高分子形燃料電池システム実証等研究補助事業に基づく「水素・燃料電池実証プロジェクト」において、(財)エンジニアリング振興協会が実施する「燃料電池自動車用水素供給設備実証研究」(JHFCプロジェクト*1)の一環であり、今年完成した三ヶ所(青梅、秦野、相模原)の水素ステーションの一ヶ所です。
本水素ステーション設備は、灯油改質による50Nm3/hの水素製造装置、水素を40MPaまで昇圧する水素圧縮機、圧縮水素を貯蔵する蓄ガス器、水素を燃料電池自動車に充填するディスペンサー及び付帯設備で構成されています。
水素ステーション設備内の水素製造装置の特長
- 世界初の市販灯油を原料とする水素製造装置。
- 脱硫・改質部には、出光興産(株)が開発した脱硫・改質触媒*2を使用。
- 小型オンサイト水素製造装置*3を灯油原料に応用。
- 水素ステーション用として反応プロセスの熱回収率を高める設計を施し、当社の従来型の小型オンサイト水素製造装置と比較して高効率化を実現。
当社としてはこのたびの納入により、東邦ガス(株)向け総合研究所水素ステーションの水素製造装置、本件と同様JHFCプロジェクトの下で運営されている、新日本石油(株)向け横浜・旭水素ステーションの水素ステーション設備一式、東京ガス(株)・日本酸素(株)向け千住水素ステーションの水素製造装置に引き続き、水素ステーション関連装置として4基目の納入実績となります。
用語解説
- JHFCプロジェクト:Japan Hydrogen & Fuel Cell Demonstration Projectの略。
- 経済産業省の委託を受けた(財)石油産業活性化センターの協力研究の成果。
- 小型オンサイト水素製造装置:当社の主力製品の一つ。99.999vol.%以上の高純度水素を製造する装置。水素の原料には、通常、天然ガス(13A都市ガス)、LPG(プロパン、ブタン)が用いられるが、今回は灯油を原料とした。水素は、燃料電池自動車用の他、半導体製造過程、金属熱処理などで用いられる。