社長メッセージ
株主、投資家の皆様におかれましては、平素より格別のご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
当社は「三菱化工機グループ2050経営ビジョン」において、当社創立100周年にあたる2035年に、連結売上高を現在の2倍となる1,000億円を目指し、その半分を新規事業領域から得ることを掲げています。2024年度は、この経営ビジョンに基づく最初の3カ年の中期経営計画の最終年度にあたりますが、受注高、売上高、営業利益(率)とも、当初設定した数値計画を達成できると予想しています。①新たな事業ポートフォリオの確立、②経営基盤の確立という中期経営計画の骨子に沿って、経営ビジョンに基づく新たな事業領域、戦略的事業領域におけるさらなる具体的な取り組みを促進し、新規事業での受注獲得に向けて取り組んでまいります。
中期経営計画の達成、そして新たなモノづくり戦略を推進するために必要な事業投資として、2024年度前半は大きな施策を次々と実施いたしました。その一つが、株式会社東総の子会社化です。東総は、主に FRP(ガラス繊維強化プラスチック)製品等を製造・販売しており、化学・エンジニアリングセクターを中心として幅広い販売ルートと着実な需要を持っています。当社エンジニアリング事業は FRP 製品を使用しておりシナジー効果が見込めます。東総の事業を当社グループの戦略的事業領域において活用してまいります。
2024年8月には、本社・川崎製作所再編の基本設計を開始しました。創立以来、当社は現在の川崎製作所をモノづくりの主力工場として、さまざまな製品の開発・製造を行ってまいりました。2012年には、当時三つあった工場の一つを、当社の主力製品である油清浄機「三菱セルフジェクター」専用工場として建て替えを行いましたが、残る工場や施設の老朽化が進み、建築物の根本的な見直しが必要となっていました。2050経営ビジョンの実現のためには、カーボンニュートラル社会に寄与する、新しい技術や製品の開発が不可欠であり、開発拠点や新製品の製造拠点が必要です。そのため、一部を除く既存の機能や生産施設、研究開発の機能を「事務所研究棟」と「工場実験棟」の2つの新施設に集約し、本社・川崎製作所を全面的に再整備いたします。新しい川崎製作所は2027年の完成を予定しています。
化学工業機械の国産化を目的に当社が誕生したこの地で、創立100周年を迎える2035年や、その先の2050年に向けた成長の歩みを着実に進めてまいります。今後も三菱化工機グループに、ぜひご期待ください。
2024年9月