国内初のGMP対応横型遠心分離機を東洋エンジニアリングから受注
三菱化工機株式会社(取締役社長:籔内康雄)は、この度東洋エンジニアリング株式会社殿から国内で初めてGMP対応の横型遠心分離機HZ-Ph型を2台受注した。
本機は、吉富製薬株式会社殿が福岡県築上郡吉富町に建設中の医薬品製造用マルチプラントの最終分離工程に使用する遠心分離機で、東洋エンジニアリング(株)殿は、本プラントを一式建設する。
本機のバスケットの直径は800mm(容量86リットル)と1000mm(容量169リットル)の2機種で、いずれもクリーンルームの内側に設置するプロセス部分と外側に設置する機械駆動部分を完全に分離できる構造を採用したことにより、クリーンルームのスぺースを最小化し、医薬製品への汚染の防止が実現できると同時に、機械部分の分解点検時にもクリーンルームを汚染することなく作業できるのが特長。
本機は、機内各部に装備した各種ノズルとスプレーボールを利用し、液滞留方式など4通りの自動洗浄パターンによるCIP洗浄(密閉状態での自動洗浄)にも対応できる。また、ワンタッチのクランプ解除で開閉ができるドアの採用により、機内へのアクセスが素早く行える上、ケーシングと一体のドア構造のため、バスケット内外面だけでなく背面の細部まで洗浄と目視による点検が可能という特長も有している。
更に、ろ材上に残量した製品ケーキは、バスケットの外側の特殊ノズルからガスを噴射することにより、ろ材から剥離させて回収することが可能なため、製品のロスがない。
これらの機能、構造は、最近の医薬GMP(医薬品の製造並びに品質管理に関する基準)、食品FDA(アメリカの食品医薬品局による検査)など製品品質に対する厳しい安全性のチェックには不可欠な設計基準となりつつあり、今後この種の遠心分離機の需要は増加すると予想される。
三菱化工機は、バスケット容量で42リットルから332リットルまで4機種を標準化し、医薬品,食品製造用途にととまらず、ファインケミカルや多品種の製造プラントに最適な遠心分離機として、年間15台を目標に積極的な営業展開を図る。