独DAS社との提携により半導体製造ライン向け排ガス除害処理装置事業を拡大
三菱化工機株式会社(社長:波多野 怜)は、このたび、半導体製造ライン向け燃焼式排ガス除害処理装置について技術提携関係にあるドイツ・DAS社(DAS-Duennschicht Anlagen Systeme GmbH、社長:ホルスト・ライヒャルト)に出資し、株式総数の33%を取得の上、開発・製作・販売に関する提携関係を強化することで、DAS社と合意しました。300mmウエハ半導体製造分野をターゲットとした燃焼式排ガス除害処理装置の世界シェアを、日本及びアジアに注力することにより、両社合計で現状の35%(2004年10月現在)から50%へ拡大することが狙いです。両社は、本年11月1日より新体制による業務を開始します。
三菱化工機は、2000年12月に半導体製造ライン向け燃焼式排ガス除害処理装置「ESCAPE」をDAS社より技術導入し、「ESCAPE」を日本国内向けに開発・製造蜚券рwる事究i参入しました。そして、翌年2001年よりファンドリーメーカへの納入を開始しました。2003年12月には、装置の100%稼働率達成を目的にバックアップ機能を標準装備した新型礒SCAPEモジュールシリーズ繧�鵯発し、販売を開始しました。これについては、国内の大手半導体メーカー4社、パネルメーカー等へ納入し、着実に実績を伸ばしてきました。累積販売台数は104台(2004年10月現在)となっています。
DAS社の開発した燃焼式排ガス除害処理装置「ESCAPE」は、半導体製造プロセスで生じる有害な排ガスをアルカリ液スクラバーで中和させ、無害化する装置です。コンパクトなキャビネットに配置された一体型の燃焼分解リアクター及び冷却スクラバーが、排ガスを除害化します。水使用量の削減と低ランニングコストを実現した環境対応型の高効率な排ガス除害処理装置です。
DAS社は、ドイツ・ドレスデンに本社を置く1991年創立の会社です。半導体製造ライン向け燃焼式排ガス除害処理装置の開発・製作・販売を専門に行っています。ドレスデンに同じく本社を置き、300mmウエハ半導体製造工場の建設を先行させている世界的半導体メーカー、インフィニオン社には、1993年に排ガス除害装置を初めて納入して以来、本装置を継続的に納入しています。そして、それらの納入経験を基に、世界的に実績を伸ばしてきました。
日本市場を除くDAS社の全世界での累計販売台数は1100台であり、特に最近は300mmウエハ半導体製造工場向けに実績を伸ばしています。具体的には、ドイツ・インフィニオン社に27台、ドイツ・AMD社に80台、台湾・イノテラメモリー社に115台、韓国・サムソン社に104台、韓国・ハイニックス社に30台を、各社の300mmウエハ半導体製造工場向けに販売しています。
三菱化工機は、今回の提携強化により、半導体製造工場向けの排ガス除害処理装置を日本市場で更に拡販すると同時に、今後需要の拡大が予想されるアジア市場での商権を確保しました。DAS社と共同で、世界シェア拡大に向けた事業基盤の強化を図ります。また、本装置の増産及び短納期に対応する生産体制確立のため、川崎製作所内で専用工場建設に着手しました。本事業では、3年以内に年間30億円以上の売上達成を計画しています。