三菱化工機株式会社

半導体製造装置排ガス処理装置の新製品「三菱-DAS燃焼式排ガス除害装置ESCAPE MODULE (モジュール)シリ-ズ」を開発、国内半導体メーカーに納入を開始。

三菱化工機(社長:波多野 怜)は、このほど300mmウェーハ対応の半導体生産ラインへの適用を考慮した最新型の三菱-DAS燃焼式排ガス除害装置「ESCAPE MODULE (モジュール)シリ-ズ」を開発し、国内半導体メーカーへ納入を開始致しました。

今回、開発した最新型の燃焼式排ガス除害装置ESCAPE MODULE (モジュール)シリ-ズは、燃焼リアクターと制御装置及びバックアップシステムを各々モジュール化し、目的用途に応じた除害システムに組み立てる、まったく新しいコンセプトの除害装置です。

今回納入を開始した新型ESCAPE MODULE (モジュール)シリ-ズは、当社が従来より製造している「ESCAPE INLINEシリ-ズ」の次の5点の特長を保持継承しています。

  • 火炎の反応活性を利用した高効率な除害性能で、デポガスとクリーニングガスを同時に除害。
  • ウォーミングアップや待機燃焼が不要な上、処理ガスの種類に応じた燃料の自動調整ができる為、燃料ガス使用量をミニマム化。
  • アルカリスクラビング液の循環システムを採用し、驚異的な水使用量の削減を実現。
  • 運転中の燃焼リアクター部壁面は、常時スクラビング液で覆われ冷却されており、極めて安全な設計コンセプト。
  • シンプルかつコンパクトな構造のため、通常のメンテナンス作業は、15分間で完了。

以上の特長に加え、新型ESCAPE MODULE (モジュール)シリ-ズには、次の4点の新機能が付加されています。

  • 300mmウェーハ半導体製造装置対応の大容量タイプの燃焼スクラバを基本モジュールとし、目的蝸p途に応じたトータル処理ガス量300~900slm(リットル毎分)の除害システムをワンパッケージ化。
  • バックアップモジュールを追加することにより、緊急時、メンテナンス時にも運転継続が可能となり、生産ラインの100%稼働率(アップタイム)をサポート。
  • 徹底したコンパクト設計により大容量対応でも最小の据付スペース(フットプリント)を実現。
  • 将来の生産ライン拡張計画に対し、必要なモジュールを追加するのみの最小コストで対応。

燃焼式排ガス除害装置ESCAPE INLINEシリ-ズは、国内の半導体製造会社各社にこれまで64台、世界ではこれまでに750台以上の納入実績を有しておりますが、今回納入した新型ESCAPE MODULEシリ-ズを新たに加え、当社は今後の半導体製造装置の主流となる300mmウェーハ生産ライン向けに積極的に販売展開を行います。

新型ESCAPE MODULEシリ-ズの販売価格は、1台当り1,500~4,800万円、2年後には年間10億円の売上を目標としております。

三菱化工機は、燃焼式排ガス除害装置の新型ESCAPE MODULEシリ-ズ及び従来型ESCAPE INLINEシリ-ズの拡販を通じて、地球温暖化ガスを燃焼分解し、地球環境の維持改善に貢献すると同時に、半導体排ガスのより一層安全で効率的な処理を目指して、今後さらにこの装置の改良・開発を積極的に推進する所存です。