単体機械事業
化学工業機械の国産化を目的に誕生した当社グループにおいて、単体機械事業は当社の歴史そのものです。1930年代に開発され現在も当社の主力製品である油清浄機をはじめ、当社のコア技術である分離・ろ過技術を用いた多くの遠心分離機、ろ過機を開発・製造してまいりました。
近年では、ナノテクノロジー、精密ろ過の分野へ注力しており、「産業を支える産業」として、これまで培った技術を活かしさらなるイノベーションを目指します。
事業詳細
単体機械事業は、創業時から培ってきた「固液分離技術」をもとに、ろ過機、遠心分離機、除塵機等多彩な単体機械製品の開発・製作・販売を手掛けています。最適な機種の選定から、機器納入、納入後のアフターサービスまでお客様をトータルサポートします。
またお客様のご要望やニーズにお応えするため、既設機の改良、新製品の開発にも取り組んでいます。
主な事業
油清浄機、舶用環境規制対応機器、遠心分離機、ろ過機、除塵装置、撹拌機、乾燥機など
事業の強み
- 油清浄機をはじめ、創業時から培ってきた「固液分離技術」をもとにしたモノづくり
- 機器・設備の納入に留まらない、メンテナンス等まで一貫したカスタマーサポート
- 80余年にわたり培った舶用機器搭載技術
主な取り組み実績
長年トップシェアを誇る三菱油清浄機、カーボンニュートラルに資する新燃料船対応が堅調に進捗
当社は、バイオディーゼル燃料の船舶での使用に向けて国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所海上技術安全研究所が実施する実船試験において、トップシェアを誇る三菱油清浄機「三菱セルフジェクター」を供用し、燃料油の清浄試験に協力しています。
当社はこの試験協力を通じて、舶用バイオディーゼル燃料使用時における油清浄機の適用方法の確立等を図ります。
開発したモジュール型ろ過機・乾燥機が、「オンデマンド生産」の実現で医薬品製造業界の課題を解決
当社が参画する実証事業で共同開発した「iFactory®」は、医薬品製造のオンデマンド化による効率化と、それに伴う二酸化炭素の排出量の大幅な削減を可能とする、モジュール型医薬品・機能化学品製造設備です。
この設備の最大の特長は、原料の変更や生産品目の変更に応じてモジュールの種類や配置を変更して製造ラインを再構成し、必要な製品を必要な分量だけ生産(オンデマンド生産)できることにあります。
次世代燃料の船舶への導入を見据え、船舶エンジンの排ガス清浄システムの開発に先手
当社は、船舶から排出されるNOxの排出量を抑えるEGRエンジンシステムに対応した排水処理装置を製造・販売しています。
EGRエンジンは、環境規制に配慮して、メタノール焚きの燃料機関や、燃費改善型の燃料機関「EcoEGR」などが続々と開発・市場投入されています。当社は、上述の機関に適応した型式の排水処理装置を市場投入し、製品ラインナップとして展開しています。
ナノサイズの微細粒子スラリーを精密分離。化学・医薬・金属・食品など様々な業界へ新たな価値創造を提案
「三菱ダイナフィルター」は、ナノサイズの微細粒子スラリーを精密分離して、高濃度な濃縮液と清澄ろ液の回収が可能であり、研究開発用の小型機から、大量生産用の大型機までをラインナップ、様々な製品の製造プロセスに組み込むことで、多様なニーズに対応しています。
国内初となる国産SAFの大規模生産実証設備向けに廃食油精製用「三菱ディスクセパレーター」の納入が決定
国内初となる廃食用油を原料とした国産SAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)の大規模生産実証設備の建設に向けて、分離板型遠心分離機「三菱ディスクセパレーター SJシリーズ」の納入が決定しました。当社のディスクセパレーターの分離性能が評価され、原料廃食用油に含まれる夾雑物の除去用として利用されます。
ヌッチェフィルター型抽出装置を藻類からのSAF抽出用途向けに納入
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の「バイオジェット燃料生産技術開発事業」再委託研究における、抽出工程の技術開発向けに本装置を納入いたしました。