水素|ノー炭炭(タンタン)メン本舗 【Vol.4】
川崎ラーメン祭で「未来の食」を実体験!
次のソウルフードが生まれる食材総選挙も開催

2026年3月6~8日に開催された「川崎ラーメン祭2026」。2日目の7日には、三菱化工機が中心となり官民学が連携する「KAWASAKI SOUL」の1日として、川崎のソウルフードを脱炭素化するプロジェクト「水素|ノー炭炭(タンタン)メン本舗」が登場!川崎市民のみならず、全国のラーメンファンや次世代の子どもたちにも広く知ってもらえる好機となった。そしてまた、川崎という街のエコシステム構築に向けての新たな種まきが始まろうとしている―――。

  • 熱狂の日!川崎ラーメン祭に
    「水素|ノー炭炭(タンタン)メン本舗」が出店

    川崎駅東口にあるルフロン前広場で「川崎ラーメン祭2026」(主催:熱狂ラーメン祭実行委員会)開催され、川崎が誇る「元祖ニュータンタンメン本舗」「自家製麺 麺や 六等星」、東京の名店「箕輪家」「麺や晴心」も含め4店舗が集結。ラーメンファンからファミリー層まで、市内外からたくさんの人々が集まり、この3日間、熱狂的な賑わいを見せた。

    その2日目に、1日限定で登場したのが私たちの「水素|ノー炭炭(タンタン)メン本舗」。これは、川崎のソウルフードとして親しまれる「元祖ニュータンタンメン本舗」を脱炭素化しようと、地元学生のアイデアから始まった産官学連携のプロジェクト。2025年11月に開催された「みんなの川崎祭2025」に続き、2回目の出店となる。

    この日は「KAWASAKI SOUL」ブランドの認知を広める場であるとともに、水素供給と調理システムの実装改善を現場で検証できる、私たちにとっても非常に貴重な機会となった。

  • 誰もが主役!
    混ざり合うエネルギーに満ちた
    「KAWASAKI SOUL」の1日

    「KAWASAKI SOUL」とは、三菱化工機が2025年7月に発足させた「MKKプロジェクト(*1)」の柱の一つで、独自の水素をはじめとした脱炭素技術と、創業地である川崎の文化や街のエネルギーを掛け合わせ、新しいブランドやビジネスを創出することを目指すプロジェクト。

    市民との接点が大きなイベントや祭りへ継続して出店することで、水素エネルギーという目に見えない技術を、最も身近な「食」を通じて、五感で実体験してもらえることを目的のひとつに掲げている。脱炭素という社会課題の解決を、地元市民にとっての「楽しい体験」や「誇り」に変えていこうとするアクションだ。

     

    (*1)MKKプロジェクトとは、三菱化工機が創業の地である川崎市を拠点に、自社の環境・エネルギー技術を活かして社会課題の解決と新たなビジネスモデルの創出を目指す共創プロジェクト。

  • みんなが好きなラーメンで
    脱炭素を身近に!

    ユニークなネーミングの「水素|ノー炭炭(タンタン)メン本舗」は、もとは地元学生のアイデアから生まれたもの。発案者は専修大学 人間科学部 社会学科2年生の田村奈々さん。川崎市の脱炭素モデル地区に指定されている高津区溝の口エリアで、若者世代が脱炭素を学び、PRする「まるっとサステナCAMP」の活動メンバーだ。

    ある日、脱炭素をもっと身近に感じられる取り組みを考えるワークショップで、「脱炭素ラーメン」を発案。ラーメン店でアルバイトをしていた田村さんならではともいえるおもしろいアイデアだ。

  • 川崎市がつないで後押し!
    混ざり合いながら新しい価値を
    共に創るエネルギー

    ちょうどそのワークショップの様子を取材していた川崎市職員の都築直也さんが田村さんの「脱炭素ラーメン」というアイデアに着目。「ラーメン」という多くの人にとって親しみのある食文化なら脱炭素を身近に感じてもらえるのではと、その後、水素製造装置などを手がける私たち三菱化工機と、川崎のソウルフードとして親しまれる元祖ニュータンタンメン本舗に協力を依頼。

    「川崎は大きな都市ですが、みんな顔がつながるような身近な感じや、新しい価値を共に創り出す風土があると感じています」と都築さん。川崎市が企業と企業をつないで後押しし、思いが形になったのが「水素|ノー炭炭(タンタン)メン本舗」なのだ。

     

    *写真は左から川崎市脱炭素戦略推進室の笠松志保さん、安川宏太さん、専修大2年生の田村奈々さん、川崎市シティプロモーション推進室の都築直也さん、朝倉千亜希さん

  • 大きな話題を呼んでいる、
    CO₂排出ゼロの未来のラーメン

    この日は、水素で茹でる脱炭素ラーメン「まぜタン」をご提供。メディアやインフルエンサーの方々も多数ご来場いただき、麺を茹でる様子や水素バーナー、水素供給システムにも大きな注目が集まった。

    今回、水素で調理することによりCO₂排出量はゼロとなる。従来のプロパンガス調理と比較して約2.5kgの排出量が削減(*2)される。例えると、灯油を1リットル燃焼させた際に発生するCO₂排出に相当。また、自動車の走行距離に換算すると約10km走行時の排出量に相当する。

     

    (*2)三菱化工機と関連会社による実証実験結果をもとに算出

  • 川崎の混ざり合うエネルギーが
    結集した一杯

    これが環境負荷を抑えた「未来のラーメン」。この一杯を食べることが、まさに脱炭素化への取り組みに参加するということなのだ。

    実際に水素で茹でた「まぜタン」は、「元祖ニュータンタンメン本舗」ならではの辛味のあるスープに負けない、弾力あるモチモチとした麺と、挽肉や卵がたっぷりのスープを底からよく混ぜれば、旨味の後にカーッ!とくる爽快感がやみつきに!これが、川崎市民に親しまれる味。まさに川崎の混ざり合う熱いエネルギーを象徴するかのような一杯が完成した。

    お召し上がりいただいた方には「KAWASAKI SOUL」と「水素|ノー炭炭(タンタン)メン本舗」のロゴステッカーをプレゼント。ロゴには「ノーカーボン」と「タンタンメン」を掛けた名前の周囲に中華風のあしらいを施し、水素を示す「H₂」をデザインに組み込むなど、遊び心も詰め込んだ。

  • 川崎発の水素技術と
    地元の味を組み合わせた
    缶バッチづくり

    また、小学生以下の子どもたちを対象に、オリジナル缶バッチづくり体験も行われた。この何気ない缶バッチづくりも、次世代を担う子どもたちにとっては記念品以上の大きな実体験になるはず。

    環境にやさしい水素でつくった「こどもニュータンタンメン」をおいしく食べたり、自分の手でガチャンと「水素|ノー炭炭(タンタン)メン本舗」のロゴ入り缶バッチを作ったりすることが、すなわち、楽しく環境にいい活動をしているという、そんな意識付けにつながってくれたらうれしい限り。

    川崎発の水素技術と地元の味が詰まったバッジを身に着けて、地元への愛着や誇りが育まれていくなら、こんなに嬉しいことはない。

  • 専門技術を持ち寄り、
    共創するエネルギーが熱い!

    麺を茹でる水素バーナーを設計・開発した大手厨房機器メーカーの中西製作所も「身近な食で脱炭素を感じてほしい」という思いに賛同し、このプロジェクトに参画。この日は、設計・開発チームが会場に待機し、水素バーナーについての取材や、水素エネルギーに興味をひかれた来場者からの質問に対応いただいた。

    設計・開発課課長の西原幸治さんは、イベントは現場での長時間連続運転による水素供給・調理システムを検証できる貴重な機会だという。

    「私たちは水素を燃やす機器をつくりましたが、水素をつくり、安全に運ぶ供給システムは、それぞれ専門技術をもつ企業が分担してつくりあげています。水素バーナーと供給システムをつなげ、長時間連続運転してはじめて問題が顕在化することも。より使いやすいものに改良する商品開発のヒントや課題をあぶりだし、次につなげたいですね」(西原さん)

    専門技術を持ちより、水素調理の実現に向かって共創するエネルギーもまた「KAWASAKI SOUL」の重要な側面です。

    *写真は右から中西製作所 設計・開発課の西原幸治さん、高木智也さん、松本涼花さん

  • 次なる川崎ブランドを!
    新コラボ食材総選挙を開催

    そして、今回新たな取り組みとして、新しい川崎ブランドを創出するための食材を決めるべく、新コラボ食材総選挙を実施した。使った後の割箸が投票券になり、選ばれた食材は川崎市内で栽培され、市内の店舗と連携し「KAWASAKI SOUL」コラボ商品としてお披露目される予定だ。

    候補は「パクチー&よもぎ」「いちご&ベリー」「柚子&レモングラス」の3種。川崎ラーメン祭の3日間で一番票を集めた食材が採用される。

  • 食の地域循環型モデルを目指して

    新コラボ食材総選挙で採用された食材は、川崎市内で春から栽培が開始される予定だ。今後の「KAWASAKI SOUL」についてプロジェクトリーダーの山田はこう話す。

    「地元ボランティアや学生たち、飲食店も巻き込んで、栽培やメニュー開発など、市民に開かれた場で進めたい。これは新たな食のサーキュラーエコノミーの創出につなげる第一歩。地元で栽培した食材が川崎の新ブランドメニューとなって消費され、食品残渣は堆肥化またはエネルギー化する地域循環型モデルを、一緒につくっていきたいんです」。

    自分が推した食材が形になり、さまざまな人との出会いやつながり、また、環境への負荷を減らしながら新しい循環の仕組みを地域全体でつくっていくというワクワク感が、このプロジェクトの最大のエンジンだ。世界に誇れる循環型の街づくりに向けて、私たちの「種まき」はまだ始まったばかりだ。

  • 川崎市・報道発表資料

  • 元祖ニュータンタンメン本舗

  • まるっとサステナキャンプ

  • 株式会社中西製作所

  • 株式会社ヒートエナジーテック

  • 那須電機鉄工株式会社

  • 日本フイルコン株式会社

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