新人研修期間の長さに感じた
人を大切に育てる風土
大学から大学院まで、ずっと海洋観測のフィールドワークをしていたので、船に関わる仕事に就きたいと思っていました。三菱化工機を知ったのは、舶用の遠心分離機で約98%の国内トップシェアを持つ会社だったからです。これは燃料用の重油から水や固形物などの不純物を除き、清浄化してエンジンに送るための機械で、船の航行に欠かせない大切な役割を担っています。排ガスを浄化するスクラバーやバラスト水処理装置など、環境規制に対応した機器も製造しているので、この会社ならいろいろな経験をして学び、成長できそうだと考えて志望しました。
入社を決めたのは事業内容だけでなく、他の会社よりも研修期間が長くて、新人の育成を大事にしている印象を持ったからです。入社後にビジネスマナーなどの基礎を学び、社内の全部門の業務を一通り体験します。職場の雰囲気や仕事の内容を理解したうえで、面談でどのような仕事に就きたいかを話し合い、仮配属が決まったのは8月でした。そこからOJTで実際の業務を経験して、翌年3月に再び人事と面談を行い、今の部署への配属について確認したうえで、4月に本配属が決まるのです。就職活動のなかで、これほど手厚い新人研修を行う会社は他にありませんでした。
仮配属中から主力製品の
次期開発メンバーに抜擢
私が入社した2018年は、セルフジェクター(SJ)という主力製品の次期開発が行われており、仮配属の時からプロジェクトに加わることができました。現在は、試作品の設計や社内試験の実施、構造解析などを担当しています。
仮配属の時は、船についての知識はありましたが、設計の経験はありませんし、現場で使う工具の使い方もわからない白紙の状態でした。毎日が初めてのことの積み重ねでしたが、今では設計だけでなく機械の分解・組立も一人でできるようになりました。私は手を動かすのが好きなので、現場の作業は大好きです。机に向かって悩むより、機械に触りながら考える方がいいアイデアが生まれます。
試作品の設計では、どうすれば性能を上げて、コストを下げて、使いやすくできるかを考えて上司や先輩に提案します。たとえ素人目線の発想でも、それが的確であれば採用してもらえるからです。自分が設計したものが、目の前に出来上がってきた時の感動こそが、この仕事の醍醐味です。考えた通りの結果が出せれば、さらに喜びも大きくなります。開発が終了して次期シリーズが完成した時には、どんな達成感を味わえるのか、今からワクワクしています。
学びたいという意欲に応えて
成長を実現できる機会がある
私の目標は、設計も現場の対応力も備えたオールラウンダーな技術者になることです。何か問題が発生した時に、メカニックや工事担当の方に頼らなくても、自分で解決できる力を身に付けたいと思っています。そのためには、もっと知識を蓄えて経験を積まなければなりません。モノづくりはとても奥が深くて、同じ鉄でもさまざまな種類があります。メーカーによっても特性が異なるため、自分の設計した機器に最適な材料を選定するには、それらの特徴を熟知する必要があります。
幸いなことに、当社には学びたいという意欲さえあれば、成長を実現できる機会がたくさんあります。課の教育研修制度を利用すれば社外のセミナーやEラーニング、資格取得講座などの費用負担を受けられます。日常業務の場面でも、先輩に現場に同行したいとお願いしたら快諾してくださいましたし、設計や試験など責任のある仕事も任せてもらっています。そうした環境で働くのは、本当に楽しい。まだ先のことかもしれませんが、結婚や出産、育児などライフイベントの後も、技術者として最前で働きたいと考えています。今後、増えていく女性技術者たちが、もっと働きやすくなるような環境づくりにも貢献したいと思います。
ある1日のタイムスケジュール
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8:30
出社
メールの確認や試験方法案などの資料作成 -
9:30
開発センターへ
試作品の社内試験 -
12:00
昼食
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13:00
引き続き試作品の社内試験
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15:00
デスクに戻り試験結果のまとめ
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16:00
報告書作成
図面作成 -
17:30
退社