三菱化工機株式会社

品質保全への取り組み

品質方針

「常に顧客の要求と法規・規格を満足し、かつ信頼性と経済性に優れた安全・安心な製品及びサービスを納期通りに提供する。」

当社グループではISO9001品質保証マネジメントシステム認証に基づき品質方針を上記のように定め、顧客重視・顧客満足の考え方の下、お客様の信頼にお応えすることを目指し、受注から設計、購買、製作、建設、試験検査、アフターサービス、開発に至るすべての活動を全社一丸となって展開しています。

品質・環境保証マネジメント

品質マネジメントシステム(QMS)プロセス図

品質マネジメントシステム(QMS)プロセス図

責任

当社グループにおける品質保証・環境の各マネジメントシステムは、社長並び経営層のリーダーシップ及びコミットメントの下、社長直轄の組織である品質環境保証部が統括し、運営の事務局を担っています。

年度ごとに全社の品質・環境の活動方針とパフォーマンス指標(KPI)を定め、各事業本部がマネジメントプログラムにKPIと具体的な施策を定めて活動することで当社のパフォーマンス最大化を目指しています。なお、パフォーマンスは四半期ごとに事務局及び品質環境責任者が監視し評価する方法を取り入れています。また定期的に品質・環境マネジメントシステム活動の有効性に対する社長のマネジメントレビューを受け、それを確実に実行していく責任を有しています。

化工機スタンダード(KS)

当社にはKS標準があり、業務を遂行する上で必要な事項及び技術の基本的な事項を規定した標準を体系的に定めています。KSは「管理標準」、「業務標準」、「技術標準」の3つで構成され、定期的な見直しのほか、製品やサービスの不適合から適時見直しを図り、業務改善へつなげています。また、改定の際には社内イントラネットを活用し従業員への周知を行っており、最新版はイントラネットの環境下でいつでも閲覧することを可能にしています。当社グループ内においても閲覧権限を設け、標準類の共有化を行っています。

品質環境委員会

品質保証委員会

当社は品質保証活動並びに環境活動を全社的かつ継続的に推進することを目的に、四半期ごとに社長を統括責任者とする品質環境委員会を開催し、年度KPIに対する状況(品質:不適合に関する発生コスト、顧客満足度、環境:SDGs関連の受注売上、技術開発)のほか、不適合情報、顧客満足度、マネジメントプログラム活動の評価報告などを共有すると共に重大事故、製品・サービスに対するクレーム改善、品質向上に関する審議を行っています。グループ会社も参画する体制としており、情報の共有化と一元化を図っています。

品質環境委員会の下部常設委員会として、高圧ガス大臣認定に係る管類品質保証委員会、KS審議会の他、新たに設置したサステナビリティ委員会を設けています。

製品不適合への対応

製品不適合への対応として、以下の4項目を実施しています。

  1. 管理規程において、お客様のご要望に適合しない製品やサービスが提供されたり、誤って使用されたりすることを防ぐために、それらを確実に認識し管理することを定めています。
  2. 不適合を発生させない、発生した場合にもお客様へ流出させないことに努めています。
  3. 不適合が発生した場合には、原因と再発防止策について品質環境保証部が二次審査部門として関与することで組織的に承認する体系を確立しており、確実な運用を図っています。
  4. 重大な不適合が発生した場合には、Q速報と呼ばれる情報伝達システムにより社長含む経営層まで同時に情報が行き届くシステムを確立し運用しています。

Q速報の発行条件

  • 当社の製品・サービスに起因して、お客様における営業運転の停止や操業に支障をきたす場合
  • 当社の製造した製品及びサービスに起因して、人身、物損、火災等の事故、あるいは環境への汚染が発生した場合、または発生する可能性が予想される場合
  • 社内に展開する必要があると判断したお客様からの苦情

不適合データベースの管理

品質環境保証部では、当社における不具合、不適合等の情報を収集し、「不適合データベース」の管理・運用を行っています。
データベースには製品別・顧客別・事業部別など広範かつ詳細なトラブル、不適合事例がインプットされています。製品・サービスの不適合情報は随時データベースの最新化を行い、当社の知的財産としてすべての従業員が活用できる仕組みを構築しています。
これらデータベースは、主にエンジニアの後継者育成にも活かされています。

品質に関する従業員教育の実施

当社ではKSの標準体系及び品質・環境マネジメントシステム文書に関する教育を組織的に行っています。
11月の全国品質月間に合わせ、グループ会社の全従業員や請負・派遣・パート社員を対象にEラーニング形式のマネジメントシステム研修を実施し、リスク・ゼロの風土及び品質意識のさらなる向上に向けた「ルールの遵守」、「人の育成」、「検証の強化」、「リスクコミュニケーション」の重要性理解を高めることに努めています。

リスク・ゼロの風土図
品質・環境マネジメントシステム教育の実施数

製品のリスクアセスメント

当社では経営ビジョンの下、事業ポートフォリオ改革を推進しています。新規事業領域での事業や新製品の開発にあたっては様々なリスクが想定されます。

当社では案件受注前の入口管理戦略の他、受注後の初品・変更点管理による重点リスク管理によるリスク軽減と予防に組織全体で努めています。また、新製品の開発段階においては2021年からステージゲート法を開発会議へ導入し、リスクアセスメントによる製品リリース可否の判断・評価を行い、経営ビジョンの実現を下支えしています。